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校長室より 第98号

図書館で面白い本を見つけた。
それは『糸を出すすごい虫たち』(大﨑茂芳著、ちくまプリマー新書)。

クモはなぜ巣にひっかからないのか?クモが垂れ下がる糸の強度は?カイコが作る繭(まゆ)1個からとれる糸の長さは?ミノムシはどうやって蓑(みの)を大きくするのか?こんな疑問に、クモなどが出す糸を研究してきた著者が分かりやすく答えている。

またクモの糸は丈夫で柔らかいだけでなく、熱にも紫外線にも強いことが分かる。現在、クモの糸の人工化の研究が進んでいて、その実用化が期待されている。例えば、衣服、ストッキング、防弾チョッキ、スキンケア製品、人工の靱帯や腱、外科用縫合糸など。クモの糸は21世紀の夢の繊維素材の可能性を秘めているのである。

日ごろ敬遠されがちなクモなどの虫であるが、この本を読むとそれらの虫の見方が変わってしまう。自分の周囲について、本からだけでなく、自分から積極的に接したり、観察したり、調べたりしてみると、思わぬ気づき、発見、驚きがあるかもしれない。

なお、「自分の周囲」の中には、虫だけでなく物事や人も含まれる。

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